1/35 ドイツ兵のディテール表現実例集(1)

ドイツ兵装備品のディテール表現

(1)ドイツ軍ヘルメットの顎紐

(1-a)エッチング金具を用いた表現

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↑二枚重ね細切りマスキングテープで顎紐を表現します。
瞬間接着剤で留める点はヘルメットの内側側面。ヘルメットの顎紐は、耳の中頃からこめかみにかけてのラインで顔の輪郭線との間に浮きが生じますが、それを表現しつつ接着します。
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↑ライン出し終わり。
今回選択したヘルメットは、Dragon-Gen.1"post-late period of Helmets" 「晩期」において私見ベスト形状のヘルメット、6201。
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↑6201ヘルメットは、リベットモールドが後部も含めて5点、綺麗に入っているのですが、0.4㎜プラ棒スライスで打ち直し。
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↑二番リベットにマチ針で窪みをつけます。
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↑Dragon6304/6305に付属している、顎紐エッチングパーツを部分的に用います。
このエッチング、グロースドイッチェランド師団の刺繍モールドが入っている肩章パーツがあり、
リリース当時は感動したものですが、後にTamiya 12625が登場し、デカールで表現出来るようになりました。
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↑瞬間接着剤でとめる。

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(1-b)水筒の金具部分の移植による表現

エッチングの表現の他、四角い金属棒に銅線を巻き付けて内側をカットする、"巻き線内側カット法"でも四角いバックルは得られますが、
成形品で金具部分の表現を行いたいならば、Tamiyaのドイツ兵の水筒がオススメです。
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↑まずヘルメットをかぶらせる
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↑マスキングテープ二枚重ね細切りの端をヘルメット内側に瞬間接着剤で固定。
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↑若干テンションをかけつつ、顎で固定。
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↑丁度良い長さにマスキングテープ二枚重ね細切りを切り、端を固定。
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↑Tamiya Yランナー水筒。Yα、Yβともに、成型色の違いはあれども形は同じだとお見受けいたします。
この金具部分を削ぎ取って利用します。
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↑耳の下端にかかるかかからないかのところで固定。
モールドされている「金具のハトメ穴に入れる部分」は、下にします。


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(2)M43規格帽の徽章類

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↑HH17の3番。何やら召し上がっていらっしゃる。
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↑私的感覚では、ヘッドは、「ヘルメット顔」と「帽子顔」の、それぞれが似合うナァと思わされる顔立ちに大まかに二分されます。
彼は「帽子顔」でありましょう。斜めにかぶらせる事を意識しつつ"喫帽子線"でカット。
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↑ドイツ軍43年式規格帽をかぶせる。エポキシパテで隙間埋めを兼ねて接着。
規格帽はキットによりまちまちでありますが、今回はモールドの線が綺麗に出ているDragon6131を選択。
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↑エポキシパテで包帯巻き。
併せて口の中を整理。下唇を若干上の位置に造形し直して、より若くします。
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↑43年式規格帽のディテールを作り直しましょう。
前面の布の合わせ部分をエポキシパテで作り直し、重なりを強調、0.4㎜プラ棒スライスによるボタンを二つ付ける。
コカルデは0.6㎜プラ棒スライス。
国家鷲章は0.4㎜プラ棒スライス+0.13㎜プラバンで表現。
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(3)ヘッドフォン



(3-a)Tamiya耳あて+Dragonバンドによるヘッドフォン

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↑ツル部分のエッチングは、サイズの差異が激しい。
左はTristarの38(t)、右上Dragon 6014、右下Dragon 6214
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↑フォンな部分。
左からDragon A、Dragon B、Tristar
Dragon Aが6014エッチング同梱時に付属するタイプで、Dragon Bが6214エッチング同梱時に付属するタイプです。

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↑その裏側。

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↑上はDragon 1/16、下はDragon 6131
中央部のくぼみが1/16と6131では存在。
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↑Tamiyaのヘッドフォン。
今回見た中で、フォンの円柱の円周に走るデッパリが最もキッチリ出ている点でベスト。
これとDragonのエッチング・ツル部を繋げたい。
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↑Tamiyaヘッドフォンのフォンな部分の耳に当たる側に窪みを設けたい。
まずカルコでセンターにポンチング。
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↑徐々にドリル径を上げていって、最後は2ミリまで、貫通しないように揉んで窪みを設ける。
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↑ツルに繋がる部分は、1.5mmプラ丸棒を基部にしてそれらしいカタチにする。
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↑こう並べると、顔っぽく見えることに気付いた。
ツル部は上がDragon 6014、下がDragon 6214
サイズ差が大。
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↑Dragon 6014
チョット短めに見えるものの、
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↑Dragon 6214
こちらの大きすぎな感よりはベターなので、6014を今回選択。
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↑フォンとツルを接着。
※ささやかな事ですが、Dragon社のこの色のエッチングパーツは、磁石にくっつきますので、
ちょっとした作業の際にとっつけておけば、うっかり紛失してしまうことを減らせると思います。
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↑ツルのフォンに繋がる部分は「重ならない二重構造」(語義矛盾の感アリ)なので、それっぽくそれを表現するためにスペーサーを入れる。
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↑6014エッチング・ツルを切って、接着。
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↑首に掛けてみたものの、やっぱりまずはフォンの部分をキッチリフィットさせてからじゃないと、取ってつけたような「模型的身体」的な違和感が出てしまう事を感じ、猛省。

結局のところ、作ってみて感じた私見ベストチョイスは、
ツル本体は金属板でヘッドに対してのベストな長さを出しつつ自作、
中が抜けた長さ調整部分は自作に難アリなので入手可能性が高いDragonエッチングから移植して、
フォン部はTamiyaインジェクションパーツからの小改造だと思います。





(3-b)Tamiya耳あて+Tristarバンドによるヘッドフォン

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↑耳あての部分はTamiya、ツルはTristar+一部Dragon
ツルはTristarを基にして、両端、二つに分岐している部分も表現したいので、
Dragonエッチング6014の端を、マスキングテープ二枚重ね細切りを挟んで隙間を設けて接着。
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↑傘の持ち手も試作。
塗装のことも考えて、差し込み式にしたい。
0.64mm丸棒の中心に0.40mmの穴を開口するのがちょっと難しい。
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↑イマイチなので作り直す。
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↑耳あてからの左右デッパリを作り直し、ツルのピークを左に寄せる。
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↑スロートマイクとメガネをそのうちに加えたい。
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↑Dragon 6014エッチングの端と50ミクロン銅箔を溶接して、ツルの長さを任意に作れるようにしようと試みたのですが、
中央に走る線をどう出そうかと悩み、没にする。

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(4)帽子に付く楕円形の徽章

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↑M43規格帽の側面に付けられたグレイハウンド章を表現する。

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↑プラ棒を斜めにスライス。
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↑先が平たいペンチでで潰す。
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↑形を整えて使用する。



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(5)リッツェン・襟章

ドイツ軍の襟元の階級章を塗装で表現するならば、
マスキングして細い線を引くよりも寧ろ、マスキングテープの細切りを塗った方が楽です。
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↑写真左、ドイツ兵の襟に、
マスキングテープ細切りを「Ⅱ」を横に倒したような形で貼り、
低粘度の瞬間接着剤を針先で流して固定する。
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↑マスキングテープ・モールド部を筆で塗る。

右胸ポケット上の国家鷲章は、マスキングテープを台形に切ったものと、
プラ棒の薄切りを合わせてモールドを作り、その上を塗った。
しかしどちらも、キット自体に明確なモールドがあれば、回り道をしないですむはず。
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今日的には、Tamiya社かPassion Models社のデカールを活用すれば階級章は楽に乗り越えられますので、
この方法はもはや不要という感があります。

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(6)肩章

1/35ドイツ兵の肩章は、キットのモールドを一度削り落して作り直したい部分です。
腕を上げると、肩章は浮きます。
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↑若干硬化したエポキシパテを薄く延ばして、裁断したもので、浮いた肩章を作ったもの。

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↑負傷兵の記号として、「垂らし」も度々行われます。
ボタンを紛失、或いはボタンを留めないでいると垂れます。
このあと、折り返し部につく押さえの布を造形、縦方向に付くボタン穴を彫ってやるとベター。

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(7)細い紐の蝶結び表現



(7-a)エポキシパテによる蝶結び表現


小さい蝶結びディテールをそれらしく形作っておく。
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↑マスキングテープ細切りで、「蝶結びの二本の直線」を表現する。
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↑エポキシパテを練ってから120分程経過した物を薄く延ばし、細切りにしたものを輪にしてピンセット先で圧着する。
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↑「輪」と「直線」それぞれ2つずつをズボンの裾に接着。
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↑本当はもうちょっと太めの紐かもしれない。


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(7-b)マスキングテープによる蝶結び表現

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↑下に垂れる直線二本を、マスキングテープ二枚重ね細切りで表現。
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↑マスキングテープ一枚細切りを、輪にして瞬間接着剤で留め、その端を鋭角に切る。
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↑輪を二つ接着。中心の結び目をマスキンテープ一枚細切りで付ける。
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↑両脚の外側、ズボンの裾下に付ければ、防寒ズボンの蝶結びディテール表現はOK。



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(8)服の裂け目

(8-a)防寒ズボンの裂け目


防寒ズボンに裂け目を作る。
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↑右側の兵士の左足膝に、裂け目を造形する。
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↑ピンバイスで開口。
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↑穴を拡張。
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↑エポキシパテ適量埋め。
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↑裂け目造形。


防寒ズボンの二つの筋は、膝に当たる布を更に一枚重ねる為の縫製線であるとの事を知り、
そこに裂け目を設けるにあたって、前方に垂れる布を2枚重ねる事に致しました。
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↑マスキングテープを切り出して、もう一枚の布の表現をして、
低粘度瞬間接着剤を薄く塗布して若干硬くした上で、溶きパテ塗布。


(8-b)コートの裂け目

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↑裾の辺りに裂け目を作りたい。
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↑まずドリルとデザインナイフで穴を開ける。
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↑エポキシパテを埋める。
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↑裂け目を造形する。





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ドイツ軍衛生兵の小道具、
「弾薬箱をペンキで白く塗り、赤十字を描いた救急箱」の表現。
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↑Dragon Gen.2弾薬箱+6119赤十字デカール④
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↑Bunseido 5/0 ハイセーブル筆で塗料ハゲを描く。


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ドイツ軍柄付手榴弾をベルトにはさむ

キットのボディがある程度彫り窪まれていても、中々合わないもので、
6115のC、彼もまた若干彫り窪まれているものの、
柄付手榴弾がそのままではフィットしてくれない。
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↑リューターで大きく彫り窪ませる。
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↑エポキシパテを適量充填し、柄付手榴弾をフィットさせる。
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↑エポキシパテで上を流れるベルトを造形。
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↑ベルトバックルを付ける。
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↑慎重にやれば、このように分割する事も出来る。
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↑革製弾薬ポーチを接着。


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タマゴ型手榴弾をリングで引っ掛ける表現

ドイツ軍卵型手榴弾は、弾薬ポーチなどにリングで吊り下げられるものなのですが、
写真を見るとこのリングは結構大きく、見て見ぬフリして省略してイモ付けするわけにはいかない感があるので、1/35ミニチュアでもそれなりにキッチリ表現したいところです。
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↑0.5㎜プラ棒スライスをビーディングツール/ナナコの2番で抜いてリングを得る。

今回選択した卵型手榴弾のパーツはGen.2/Premium-Editioned Gen.1のもの。
※ドイツ軍卵型手榴弾ミニチュアの比較→こちら
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↑弾薬ポーチの下部をマスキングテープで作り直してリングを引っ掛ける。
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タバコの持ち方

A 「つまみ」グリップ=ペンホルダーグリップ
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↑親指と人差し指間でつまんでグリップ。
1/35手パーツの指一本一本をセパレートにして、流し込み接着剤で柔らかくしてつまませる。
手パーツは、Dragon社のものがプラスティックの質も柔らかくてグッド。


B 「はさみ」グリップ
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↑人差し指と中指間ではさんでグリップ。
1/35兵隊ミニチュアで一般的なグリップ。
表現が「つまみ」グリップに比して楽であり、この形に持っていくのに適した手パーツも多い。

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↑6115Aには「つまみ」グリップでタバコを吸わせる。

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↑6115Cには「はさみ」グリップでタバコを吸わせる。
by tokyomonogatari | 2011-10-14 00:55 | ☆フィギュア模型の基本 | Comments(0)
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