Tamiya 35002 [ドイツ歩兵セット]

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ドイツ歩兵セット 4体入り解説つき 100円

好評のドイツ戦車兵セットに引き続き、ドイツ歩兵セットが近く発売されます。これは以前より皆さまから強くご要望がありましたもので上の写真のように4名の兵隊がセットされているものです。
モーゼルKar98K小銃をかまえた者、この小銃を肩にかけた歩行姿勢の者、シュマイザーMP40自動小銃で突撃姿勢の者、MG34で射撃姿勢の者の4態です。この他にキットの中に予備部品としてヘルメットと機関銃、ドラム弾倉、双眼鏡をもった両腕があります。この両腕は機関銃で射撃中の兵隊の両腕と取り替えコンパーチブル部品として使用のできるように配慮されています。
この4態のドイツ兵はタミヤの1/35スケールのドイツ戦車のアクセサリーとしてご利用下さい。戦車も兵隊も生き生きとして見る者を楽しませてくれます。
昨年一つの新しい試みとして発売しましたドイツ戦車兵が予想以上の好評を得ましたので、今後このシリーズをミリタリー・ミニチュア・シリーズとして続けていきたいと考えています。これには兵隊だけでなくドイツ戦車を迎え撃つイギリス対戦砲部隊とか、ホルクスワーゲンの母体となったドイツ軍ジープとその乗員などモーターライズするのには小さすぎる軍用車も取りあげなければならない種類のものでしょう。
いずれにせよ、新しい製品プランは皆さんのご意見が最も重要視されますので今後ともどしどしタミヤニュースの係までご意見をお寄せ下さい。

(タミヤニュース14号 新製品案内)
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「ドイツ戦車兵セット」の好評を受けて、ミリタリーミニチュアのシリーズ展開が決定したのは、
学生運動の季節と同時期でした。

タミヤ社のミリタリーミニチュアシリーズ第一作、「ドイツ戦車兵セット」のリリースが1968年9月。
私はMMシリーズの開始をカルチェ・ラタンとの共時性を意識して*、
68年革命、或いは9月革命と呼びたい衝動には打ち勝ちがたいものがあるのですけれども、
「ドイツ戦車兵セット」から「ドイツ歩兵セット」のリリースまでには「安田講堂」を挟んだ10ヶ月を要しており、
ミリタリーミニチュアシリーズはその草創期においては、矢継ぎ早にリリース展開がなされたわけではなく、
飽くまでもMMは、1/35スケール戦車シリーズ=モーターライズ戦車の傍流として位置づけられていたのです。**

しかし、ここで服飾的記号で注目しておきたいのは、MM史上唯一、
ヘルメットと頭部が一体で成形されたドイツ軍兵士***も、このTamiya 35002であるということです。
その一体性は、ヘルメットが若者ファッションと不可分であった、あの時代に似つかわしいスタイル、とも申せましょう****。

Tamiya 35002, German Army Infantry

射撃ポーズのライフルが身体と一体のMMシリーズ唯一の事例であり、
国防軍ヘルメットカバーが箱絵で描写されたMMシリーズ唯一の事例*****であることに注目しつつ、
MMシリーズにおける国防軍カバー付きヘルメットの、"Yランナーにおける不在"を噛みしめさせられるのが、
Tamiya 35002なのです。
また、今日のタミヤ社小火器ランナーY別枠システム******の下では、
カバー付きヘルメットはYβのSS型に限られ、かつ、Yβではそれがプレーンなヘルメットに数で勝っています。
そのシステム導入の帰結として、「Yβランナーの供給=大戦中・後期の装備品かつSS迷彩カバー付きヘルメットの数的優位→大戦中期、後期のフィギュアが武装親衛隊に傾斜」
というあり方が構造的に固定され、ミリタリーミニチュアシリーズの全体を覆っているように見受けられる点は留意しておきましょう。

なお、Tamiya 35002のリメイク的位置を占めるのが、Tamiya 35293であり、
双眼鏡を覗くポオズをオルタナティヴとする、というスタイルを共有しています。

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(註)
*学生運動とMMのイメージ的連鎖としては、フィギュアの箱がキャラメルボックスと称される形式であることに、
キャラメル・ママを見出すことも出来るだろうし、ゼロ年代に登場したエポキシパテ速硬化タイプが、
キャラメル・パテと呼称される事もある点も指摘出来よう。
1968年は、小松左京が「模型の時代」を発表した年である点にも注意。

**例えば、Tamiya 35007の箱側面には、
「タミヤの1/35スケール戦車シリーズには、第2次大戦中の有名戦車や戦後の新鋭戦車が豊富にそろっています。ミリタリーミニチュアシリーズは、これらの戦車と組み合わせていただくために各国の兵隊や軍用車輛、対戦車砲などをそろえたシリーズです。」とある。

***頭部とヘルメットが一体のアメリカ兵の事例としては、Tamiya 35004が存在。
なお、ヘルメットが頭部と初めて分離して与えられたMMキットは、Tamiya 35005である。

****学生運動期のヘルメットのマーキングについては、「1968年当時の学生運動地図・各派ヘルメット付き」(毎日新聞社『シリーズ20世紀の記憶 1968年』P.6)を参照。

*****ただし、Tamiya 35256では、冬季迷彩白色布カバー付きヘルメットがフィギュアランナー内に存在している。

*****これを私は、「95年体制」と呼称する。
「95年体制」については、Tamiya 35184の記事中の註釈を参照。
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↑70年代MMキット的な解説・情報面の充実ぶり*。
これは、スワスティカ描写自主規制版である。

*70年代の同様のあり方としては、過去記事、Tamiya 35019を見よ。
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by tokyomonogatari | 2011-01-29 03:41 | Germany | Comments(0)
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