Tamiya 35147-C [カノーネンワーゲンの刷毛塗り兄さん]

Tamiya 35147(1990.7)は、90年代初リリースのMMキットとして登場しました。
そして、35147-C=カノーネンワーゲンのフィギュアは、
35180(1994.9)、35220(1997.10)の整備の身振りに時代を映しつつ、旧モーターライズ車体からディスプレイ用新車体へのドイツ車輌群の刷新が軒並み進行した、
"車輌補修/改修の10年"としての90年代MMの始まりを、車輌に刷毛塗りする身振りで予期させる存在であったとも捉える事が出来るかと思うのです*。

そんなカノーネンワーゲンの刷毛塗り兄さんは、ストレートに組むと左腕が所在なさげぶりを示すので、
挙げて、左手のひらを下にして塗る対象に当てるのがベストかとお見受けいたしました。

リードグリーンデニム作業ズボンのポケットがやや小さ過ぎ、それらしくないので、
削り落して普通の戦車搭乗ズボンに仕立て直した方が良さそうです。

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(註)
*『タミヤニュース』 Vol.239 (1990, Summer Extra)P.18の「新製品の紹介」には、
「小型情景を作って戴けたらという発想からのポーズですが、たとえばタイガーⅠの脇でも似合うと思われませんか。」
とあり、タミヤ社から発行されたテクストに70年代以降度々見受けられる情景の小型化路線に沿ったフィギュアのひとつである点も教養として押さえておきたい。
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ポケットの付いたリードグリーンデニム作業着ズボンを履いたドイツ軍フィギュアの、
Tamiya社初出事例がこの35147-C(1990.7)であり、
同時に彼は、同ズボンを大型ポケット付きのリードグリーンデニム作業着上衣と併せて着用していない唯一の事例である。

Tamiya 35147-Cは一枚441円。
ややクセの強いシワの造形で、異端な存在と言えよう。

なお、刷毛塗りをするドイツ軍兵士の他の事例としては、Royal Model 525がある。

リードグリーンデニム作業着着用のTamiya社の事例としては、35177-A35202-Zがある。

このうち、35177-Aを用いたものとしては、Stefan Müller-Herdemertens氏の作品
(トニー・グリーンランド(著)、岡崎淳子(訳)、土居雅博(監修) 『パンツァーモデリング・マスタークラス』第8章、大日本絵画、1997年 所収)
が必見であり、最近の作品事例では、Robert Doepp氏の"戦傷帰郷"での改造、が印象的である。
同作品の、リードグリーンデニム作業着上衣の内側で腕を吊るそのあり方は、今になっては懐かしい2011.2.12フィギュア・セッション*において、
T86氏が持参、参加者のフィギュア熱を昂揚せしめたその作品のキット、平野義高氏によるYosci社のHY-35-G-33に重なるが、
敢えて語るまでもなく、先行したのは平野氏である。
リードグリーンデニム作業着の負傷兵は、Gunze Sangyo G-2207-FM-7の三人組**の一人でもあった点を留意。

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(註)
**T86氏は「フィギュア学会」と表現。
***この三人組版を探しているものの、中々見つからない。
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by tokyomonogatari | 2011-11-19 03:11 | Germany | Comments(0)
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