Dragon 6648 [1944年アルンヘム、負傷したSS戦車兵と装甲擲弾兵]

Dragon 6648, Panzergrenadier, Arnhem 1944

単刀直入に申し上げれば、買い以外の何物でもないですし、もう既に皆さん購入されていることと思います。

Dragon 6648のパーツ配置、パーツと枠の関係は、過去のDragon社の1/35フィギュアのどれにも似ておらず新鮮でございました。
平野義高氏の造形のフレイヴァ―を大きく損なうことなく成型されたパーツたちの中でも、
とりわけ、Gen.2的ヘッド前後二分割=能面割りが行われずに一体となったヘッドが、Dragon社平野氏フィギュア史上、
最高の平野氏フレイヴァ―を発散しているとお見受けいたします。

今日的なDragon社の冴えに冴え、ややもすると過剰気味と言えなくもないシワの彫刻ぶりは、今回なりをひそめ、
その線は明らかに平野氏の線を倣っています。
迷彩スモックのペタンとした上半身には、Tamiya 35241のDKWオートバイの彼のそれを思い起こさせられ、
明瞭に小ぶりな襟でSSのパンツァージャケットであることの造形的言明を行うこの感じは、Tristar 3500135002のデジャヴをおぼえさせられ、
ややパーツとして細長い印象のSS戦車兵上半身のあり方は、Alpine Miniatures 35066&35067=35068のおもひでに重なります。

インジェクションミリタリーフィギュア史における平野義高氏のフィギュログラフィーを眺めた時、
平野氏のフレイヴァ―をインジェクション=マルチプルな身体に乗せること、に、最も成功したのは、
ゼロ年代のTristar社の一連の平野氏シリーズ、とりわけ35002が至上、だと私は思っております。
過日のフィギュア・セッションにて、平野氏のリードグリーン・デニム作業着の彼を塗った作品で、
参加者の度肝を抜いたT86氏は、35007が至上と仰っていて、この辺りのプリファレンスは分かれるところですが、
ともあれ、Tristar社のゼロ年代・平野氏時代の至高性を、揺るがすまでには至っていないのが、2011年のDragon 6648だと、私は感じたのでございました。

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(註)
『パンツァーグラフ』2007年冬号(Vol.7)の平野義高氏と金子辰也氏の対談記事では、
「今感じている事は、ドラゴンの通常のフィギュアのシリーズとGen2の出来が良い意味でも悪い意味でも少し距離が離れすぎていると言う事についてです。Gen2の完成度を見てしまうと、通常のフィギュアが物足りなく感じてしまうんですよ。逆に普通のジオラマビルダーとかそういう人達がどこまでGen2に喰い付いていけるかという疑問もあるので、出来ればその間を埋める物が出来ないかと。そんなモノが出来れば今後インジェクションフィギュアの新たなるスタンダードになるんじゃないかと。そんな事をやってみたいとか今思っています。」
と平野氏は発言しており、
Dragon 6648は、Gen.2とGen.1の中間としてモデラーに提示されたキットとして捉える事も出来よう。
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by tokyomonogatari | 2011-02-20 00:42 | Germany | Comments(4)
Commented by だちびん at 2011-02-20 10:51 x
モールドがきちんと形になっていて良いですね。とくに勲章のモールドが良いような気がします。
Commented by tokyomonogatari at 2011-02-20 23:40
買い、なキットであることは確かなのですが、
Dragon社は本当はもっと出来るはずの余力を残しつつ、6648を刻んだ感があります。
Commented at 2012-05-31 23:38 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by tokyomonogatari at 2012-06-02 02:34
(非公開コメントにお答えして)
三月末を最後に、更新していないブログですけれど、
それでもよろしければリンクをお張り下さい。
もしリンクを張られるのでしたらば、こちらからもリンクをさせていただいてもよろしいでしょうか?
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