Tamiya 35044=35045-A [クォードガントラクターのイギリス軍運転手]

MMシリーズのソフトスキン車輌の運転手のゼロ年代以前のフィギュログラフィーを順に追って調べてゆくと、
それまで車輌が動いているにせよ静止しているにせよ、最低限運転席に収まってハンドルに手を掛けていた運転手が、
Tamiya 35213 (1997.2)で、まずはその片足を外に出し、35225 (1998.5)と35235 (1999.4)ではハンドルから手を離して時計を見るポオズをとり、
35238 (1999.9)ではいよいよドライバーが運転席に留まらずに外に立った、という大まかな流れを捉える事が出来る。
90年代は"運転席からの解放"に見受けられるような、小休止のムーヴメントと感覚がMM界に横溢していたと思う。
70年代、80年代のフィギュアに比して、90年代以降のフィギュアには笑顔のヘッドが多く見受けられることは、ここで指摘するまでもない程に明瞭なことである。
ゼロ年代のミリタリーモデル群雄割拠期を前にした、小休止/平和な時代*としての90年代のその時代感は、
フィギュアのポオズにも表れていたのではないか、と、今になって後付けの思考で感ぜられるのである。

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(註)
*とりわけその平和を享受したのは、イギリス兵である。2012.1.26記事を参照。
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Tamiya 35044=35045-A (1974,10 / 1974.9)を組む。
運転席に収めるためにドライバーフィギュアに度々見受けられる傾向=脚を短めに造形する傾向が、
彼には作用している感がありますけれど、ボディの造形それ自体は70年らしい真面目さでまとめられていて、
中々どうしてステキなフィギュアだと私は思います。

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Hornetized Ver.

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Tamiya 35044=35045-Aは、一枚367円。
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by tokyomonogatari | 2012-02-04 04:58 | U.K. | Comments(3)
Commented by sinya9k at 2012-02-04 10:49 x
興味深い考察ですね。
時代によって車両運行→小休止へ変化する、という流れは、その前にモーターライズ時代があったことを考えると、「心のモータライゼーション(いわゆるブンドド)からの脱却」とも言えるのではないでしょうか。
Commented by よしおかきゅう at 2012-02-04 13:12 x
どうしてもステアリングに付いたシフトボタンを操作しているように見えて仕方ありません。
Commented by tokyomonogatari at 2012-02-05 22:50
シュヴィムワーゲン/キューベルワーゲンのリリース当初からディスプレイキットとして登場して今日まで至っている、
MMのソフトスキン車輌のドライバーに限った議論の範囲で考えていたので、
モーターライズ時代まで遡って思考することを、慎んでおりましたけれども、
ディスプレイキットは心象世界でのモーターライズ=ブンドドへの強烈なドライヴとして作用すると捉える、sinya9kさんのご指摘は愉快で、なるほどと思わされました。
90年代以降のフィギュアの小休止化傾向を、「ブンドドからペチャクチャへ」の流れとして捉えることも出来そうで、
90年代、バブル崩壊後のクルマへの感覚の変化も、モノよりもヒトへという流れへと、緩慢ながら繋がっているのではないか、と思わされます。
そして90年代のMMフィギュアのヒト的側面からの世界の再構成、においてとりわけ象徴的であったのは、
ソヴィエト軍女性戦車兵の登場であって、彼女は確かに「ガッカリ姉ちゃん」なのですけれども、90年代の小休止の時代があってこその登場だったのではないか、とも思わされます。

彼のポオズに、私は携帯ゲーム機を操作する手振りを重ねました。
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