Tamiya 35312-A [M8自走榴弾砲の座るアメリカ軍戦車兵]

35230=35244=35312-Aの腕組みしたアメリカ軍兵士座像を立像に小改造する。
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↑左の彼は35230=35244=35312-Aの上半身に、35228=35234-B下半身を移植し、ヘッドは35244-S。
右の彼は35230=35244=35312-Aのボディに、ヘッドは35190-F。
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↑右の彼は35250=35251=35254=35319-Xの上半身に、35228=35234-B下半身を移植。
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MMシリーズ44年の歴史の中で、1/35兵士にこれまで与えられてきた身振りで、私にとって最も感動的であったのは、
Tamiya 35230-A&Rを初出とする「雑誌を読むアメリカ兵」である。
35244ではAで独立し、35312ではAの"パーツが摘み取られた"興味深い形で登場した。

35312-Aが"摘み取られた"理由を考察するに、M8自走榴弾砲の車輌それ自体のAも35312では存在しており、
それとの混乱を避けるためであろう、と推測することは容易である*。

しかし、何にも増して感動的なのは、"摘み取られている"こと、ではなく、
説明書ではそのポオズで組み得る事が指摘されていない状況にあってもなお、「雑誌を読む腕」が"摘み取られる"対象から排除されていたことなのである。

MMフィギュアにおける稀有な身振りとしては、ドイツ将校の歩きポオズが挙げられる事は既に過去記事**で指摘したが、
それと同等に稀有な身振りが、地図でない、テクストそれ自体を読む身振りである。

ここで私たちが注意しなければならないのは、ミリタリーフィギュアが行うポオズは現在に、或いは未来にヴェクタが向いている行為が多い、という事である。
これから進軍するであろう方向を人差し指で示し、地図で確認し、双眼鏡で前方を眺める彼らにあっては、
それが積極的な進軍であろうが、或いは後退であろうが、少なくとも彼らが今思いを巡らすのは過去ではない。

活字にせよ、肉筆の故郷からの手紙を対象にするにせよ、読む行為は、過去を確認することに他ならない***。
ミリタリーミニチュアにおける人々は、過去の人々でありながら、過去を生きる事は稀なのである****。

そのような状況において、「雑誌を読む腕」が35312-Aの"摘み取り"において残されていること*****、それ以上に感動的なのはここ数年のMMシーンにおいて存在しないと見て良かろう。

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(註)
*フィギュアにはZが振られる事が多いが、これは、車輌のパーツに将来何らかのバリエーション展開がなされた時に、
新規パーツに振られるであろうアルファベットとのバッティングを避けるためであると推断される。
フィギュアパーツにZが振られ、小火器パーツにYが振られているのは、つまりは車輌はAからアプローチし、
フィギュアはZからアプローチすることによって、符号が出会うのを先送り回避しているのであろう。
さて、35312の場合、M8自走榴弾砲のAパーツと、元来ドラゴンワゴン/M26装甲戦車回収車のAパーツとで、バッティングしてしまったという興味深い事例なのであるが、
無論、これは35244-Sをフィギュアとして与えれば容易に避けられたことであり、"摘み取り"を行ってまでも35244-Aが選択されたのはどのような判断であったのかは興味深い。
**2011.7.10記事参照。
***仮に未来を描いたSFモノを読んでいたとしても、それが編まれたのは過去である。
****文学少女の不在については、2012.3.22記事で既に指摘した。
*****しかしながら、Tamiya 35230及び35244の説明書に印刷されているYANK誌のペーパークラフトは35312には無い。
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Tamiya 35230-A&R

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Tamiya 35244-A

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↑Tamiya 35312-A


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by tokyomonogatari | 2012-03-23 09:51 | U.S.A. | Comments(0)
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