1/35 LUCKY STRIKEを吸う武装親衛隊戦車兵の塗装とヴィネットの全工程

(1)フィギュアの工作

Tamiya 35200-Dを小改造

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↑国防軍か武装親衛隊か、ややファジーな造形の襟を武装親衛隊スタイルに仕立て直す。

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↑光沢紙にラッキーストライクを印刷。紙をそいで薄くする。

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↑表裏、そいだものをケント紙(205K)に貼る。
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↑上部の銀紙と、封紙を作る。
無駄な所が紅くなっているのは、赤鉛筆のミスタッチ。
封紙の色は、第二次大戦中は乳白色と青の二種類があるものだと思われますが、
今日でも馴染み深い方の青を選択。
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1/35で、物凄く高精細に印刷がされたタバコの市販キットが欲しくなります。

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↑銀紙の部分は今回、薄手のアルミテープ二枚重ね。
デザインナイフの先で破いた表現を加えて奥底に黒を筆先でさす。
封をしている青い紙は、前回と同じくマスキングテープ細切りを青く塗ったもの。
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↑箱は、前回では光沢紙印刷を薄く削いでケント紙に貼りましたが、
今回は光沢紙二枚の間に一枚、コピー用紙を挟みました。
三段重ねの間に二つの段差が側面に露見しても、瞬間接着剤を薄く流してならして、
白く塗ればOKだと思います。
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↑溶きパテはGSIクレオスのサーフェイサー1000の、瓶ママの濃度がマイ・フェイバリットです。



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(2)フィギュアの塗装

ファインサーフェイサー仕上げ用ライトグレイを吹いて塗り始める。

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↑アタマから塗り始める。
タミヤエナメルにブンセイドウハイセーブル5/0筆。
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↑衣類のつや消しにはタミヤエナメルフラットベースを3-4割添加。
ただし、添加過剰では乾燥させれば表面が白く粉を吹く。
アタマ周辺から塗る。
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↑戦車兵黒服を塗る。フラットブラック+ジャーマングレイ少々+フラットベースをシワの谷と縫い目に流す。
 黒でも、瓶ナマの黒を使うというのは、やっぱり怖い感があるので、兵隊ミニチュアの場合グレーに近い黒を用いたいです。
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↑ジャーマングレイ成分を強くしたものを塗る。
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↑ダークグレイ+フラットベースを塗る。
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↑上着の塗装を整えてから、ズボンの塗りに入る。
 「罪のアントは、蜜豆、いやそら豆か」の辺りを思い出し、1/35でこのパターンを"密"豆と呼ぶのはどうだろうとか、ふと思ったりしつつ、
 ズボンはエンドウ豆パターン=ピーパターンに塗りたい。まずその下地を塗る。
 ダークイエロー+フラットブラウン少々+フラットベース
 陰になる部分はフラットブラウン成分を増す。
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↑明部をデッキタン+フラットベースでドライブラシ気味に塗る。
 1/35兵隊ミニチュアを、ドライブラシ気味に塗るときの筆はブンセイドウハイセーブル平筆0号。
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↑ズボンの下地にもっとフラットアース的な茶色味が欲しい。
 フラットアース+フラットブラウン+ダークイエロー+フラットベースを重ねる。
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↑エンドウマメ・ドットの密集合=島は島で、ドットの疎集合のところは別に塗りたい。
 密集合のところを塗ってみて、やっぱり下地がダークイエローに寄り過ぎて、
 迷彩パターンとの色の差異も小さく、目立たず、ダメで、
 イメージと全然違うぜと言うのをここに来てひたぶるに感じる。
 
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↑下地にフラットアース+フラットブラウン+フラットベースを重ねる。
 遠回り遠回り。ピーパターンの下地は濃い目の方が上のパターンを明るめに塗ったときに際立つという、当たり前の事を学ぶ。
 
 迷彩パターンは
 「濃緑」が、カーキドラブ+ジャーマングレイ+フラットブラウン+フラットベース
 「ピンクサンド」が、フラットフレッシュ+デッキタン+フラットベース
 「黄緑」が、イエローグリーン+濃緑色+フラットベース
 
 島の部分を整えてから、ドット塗りに入りたい。
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↑ズボン、重ね塗りで表面が荒れた感があるので、
 タミヤコンパウンド(粗目)を綿棒に付けて軽く研磨して、水を付けた綿棒で拭いて、
 そうすれば少し、表面は整えられるが、テカリが出るので、各色を薄めに重ねて塗りなおす。
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↑濃緑のドットから描いてみると、明らかに粒が大きいことに、塗ってから気付く。
※靴の下塗りはレッドブラウン+ジャーマングレイ
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↑下地の色を重ねて周りから埋めて、粒をちょっと小さくし始める。
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↑ピンクサンドのドットを描く。
 ※今回、ドット打ちには4/0と5/0のブンセイドウハイセーブル筆を使ってみましたが、
 やっぱり5/0の方が35分の1サイズにはベターだと思います。
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↑下地色のドットを描く。
 「下地色ドット」 フラットアース+フラットブラウン+デッキタン+フラットベース
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↑黄緑色のドットを描く。
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↑各ドットを増して描き、密度を上げる。
※靴は下塗りをキッチリ乾燥させてから、フラットブラックを薄く溶いてウォッシングしっぱなして二次の下塗り。
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↑拡大。
 ややイメージよりも黄緑が多すぎる感アリ。
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↑暗部にフラットブラウン+フラットアース+フラットベースを希釈して薄く流し、
 明部にフラットホワイト+デッキタン+フラットベースをドライブラシ気味に塗る。


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(3)砲塔の工作

(3-a)ハッチの可動化工作

地面の形状に対応させるために、Tamiya 35250=M4A3 75mm(W)の砲塔のハッチを可動にしておく。
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↑0.3mmドリルで貫く。
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↑扉の軸を貫いて軸を通す。
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↑ハッチオープン状態。
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↑金属線を丁度良い長さに切る。
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↑スプリングモールドの内側を0.6mmドリルで開口する。







(3-b)砲塔底面のリングの工作

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↑砲塔リングをそれらしく作る。
コンパスカッターで丸く抜いた0.5mm厚プラバンを、
TamiyaのM4A3砲塔の底をその厚み分だけ削った物に貼る。
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↑外側を切り出して切削。
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↑右がキットのまま。





(3-c)製造番号の付与

プラモデルのランナー枠の品番を削り取って移植して、
M4A3戦車の砲塔防盾製造番号に利用する。
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↑品番をデザインナイフで削ぎ取る。
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↑色が地色よりも遠い方が良くみえて良さそうなので、Tamiyaの黄色が鮮やかなイエローの品番から、必要な文字を持って来る。
Dが見つからなかった為、ゼロとスラッシュを組み合わせて「P」的なカタチを出す。
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↑流し込みタイプで接着。

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↑砲塔上部左前方の、ペリスコープ基部の丸い部分は、回せる部分らしいとなると、
キット純正の真直ぐ前からずらしたいので作り直し。
丁度1/4インチ一穴ポンチ打ち抜きの円盤が収まりそう。
まず6mmドリルで開口して、5.5mmドリル刃の軸に紙やすりを巻いて一回り大きく削る。
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↑1/4インチ円ポンチで打ち抜いた0.3mmプラバン三枚重ねを穴にはめて、ペリスコープの入る四角穴をドリルとナイフとヤスリで開口。

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↑観音開きの半円ハッチのペリスコープは、基部ごと外したいので、1/4インチ開口しっぱなし。












(3-d)荷物フックの工作

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↑0.35mm真鍮線で荷物フックを追加。










(3-e)リングの製作

金属線を巻いて内側を切り、リングを得るのは何かと使える必修技法。

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↑0.28mm銅線を、0.75mmドリルの軸に間隔を設けずに巻き付け、
巻いたものを軸から抜き、内側にデザインナイフの先端を入れてこれを切り離せばリングになる。
この方法で得たリングの形状を先細ペンチで整える。
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↑リングに脚を接着する。
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↑ハッチ裏のこの辺りに挿して接着。











(3-e)チェーンの工作

ヴィネットの空間を埋めるのに、チェーンやケーブルは便利なアイテム。

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↑サイズ的、色的に近いモノたち。
10cmからの切り売り、それぞれ50cmで200円前後。
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↑中央の物を選択。
シャーマンの砲塔にフックが掛けられている写真*を参考にすると、
購入したチェーンでは丸味があり過ぎるので、ペンチでチョット潰す。
左から爪楊枝で示している部分まで潰し済み。

*デルタ出版 『グランドパワー』 1997年1月号 p79






(3-F)砲塔インテリアの工作

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↑Tamiya 35190=M4の砲尾パーツを利用しつつ、M4A3の砲尾部分をそれらしく作る。
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↑ケーブルは釣り具の鉛線を使用。
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(4)地面表現

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↑リキテックス・モデリングペーストにクサカベ・ネオマチエールを混ぜる。
※クサカベ・マチエールの画像が含まれる記事→こちら
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↑塗る。
前段階として、エポキシパテを盛って歯ブラシを押し付けて、浄水器の小石を埋めてある。
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↑リアルグラス細切りと、GSIクレオス瓶入りサーフェイサー1000番を混ぜた物を塗り、植物の枯死体を表現する。
腐葉土のしっとりした感じは、エポキシパテ歯ブラシスタンピング法では余りにも「ハネている」と思うので、溶きパテで押さえると良いと思います。
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50ミクロン銅箔打ち抜きによる落葉を、過度に地面にベタッとならないように重ねて瞬間接着剤で固定。
一面に敷き詰めたいのですが、この面積で約50枚。
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↑更に10枚加えた状態。

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↑塗装後、見える部分には一つ一つ葉柄表現を行いたい。

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↑カルヴィン・タン氏がT-34/76で行った、極端なバランスで立たせる砲塔飛ばしを、
M4A3砲塔用いて、舞台をアルデンヌにしてやってみたいと思っております。
地面は前に、ベースの上面の面積全て覆って盛った物を作ったのですが、
どうも惰性で間が伸びている気がして、小さすぎない程度に、円形に盛る事にしました。

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地面表現を地道に続ける。
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・落葉は50ミクロン厚銅箔→※1
・折れた小枝は0.3mm鉛線→※2
・小雑草はマスキングテープのテーパー細切り→※3

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↑タミヤアクリルを適当に混ぜて、イカスミ色=セピアを作ってエアブラシで隅々まで吹く。
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↑タミヤエナメル、デッキタンで土のところ以外を下塗り。

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↑タミヤエナメルで上塗り。
 フラットホワイト、デッキタン、ダークイエロー、イエローグリーン、RLMグレイ、レッドブラウンあたりを使う。
 筆はブンセイドウのハイセーブル5/0(一本368円)。細かい塗りにはこればかり使ってます。
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↑マスキングテープ細切りで葉柄を表現し始める。
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↑見える部分の葉柄は全て表現終わり。
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↑ハンブロールエナメルによる上塗り。


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↑湿らせる前の地面。
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↑ハンブロールエナメルのクリアー、35番と135番を気分で穂先に含ませ分けて塗ったもの。

エポキシ接着剤で、飛ばされた砲塔を地面に接着して、塗装。
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↑シャーマンの内側は、どこまで白くて、どこは違う色なのか、いまひとつ判らない。
 マスキングしたところ、向日葵らしくなりました。
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↑冬季迷彩を掛けるか掛けないか、ちょっと考えて、結局掛けないことに致しました。
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↑落葉表現が見えなくならない程度に、重曹で雪を積もらせ始める。

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↑木工用ボンドを塗布して、重曹を振る。
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↑余分を除く。
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↑部分的に歯ブラシで削ったりする。
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↑クリアー塗料で表面をちょっと濡らす。
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↑1/35水滴表現。
 クリアープラ棒を熱して伸ばして、それを芯にしてエポキシ系接着剤を盛る。

※後記
ハンブロールのクリアーコートをエアブラシで重ねたら、雪が若干黄色味がかったので、
エナメルの白を吹いてから薄くもう一層、重曹を重ねました。
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M1スチールヘルメット内帽の裏側のディテールを作る。
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↑裏側のディテールで、最も印象的なラインは、6方向に伸びる折り返しのヒモ3本だと思います。
内径1.15mmのリングを、太さ0.28mm銅線から作り、
マスキングテープ二枚重ね細切りを引っ掛けて折り返す。
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↑瞬間接着剤で適所に固定。
ヘルメット自体は、Tamiya Yの内側をリューターで刳り貫いて、
エポキシパテで内帽分の厚みを付けたもの。
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↑6角形のラインを、1辺ごとに貼る。
ココはマスキングテープ一枚細切り。
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↑後頭部のヒモを表現。一枚の上に一枚を浮かせて貼る。
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↑6角形の1辺の中点を結ぶ6角形のラインを貼る。
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↑内帽の茶色い方のヒモ=前のフチに引っ掛けられているヒモを、
マスキングテープ二枚重ね細切りで表現。

1/35 米軍衛生兵ヘルメットの、
「白丸に赤十字」を、塗装とデカール細切りで表現してみる。

※関連 M1スチールヘルメットインナーの製作→
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↑下地の白色を、ポンチで打ち抜いたマスキングテープで残して、緑色を吹いたもの。
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↑マスキングして、赤十字を吹くのでは、
線の太さを揃えるのと、直交を出すのに難アリだと思われるので、赤デカールを細切りしたものを刻む。
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↑デカール細切りを十字に組み合わせて貼る。
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↑デカールが二枚重なったところも、普通に見る分にはそこまで露見しないと思います。
白丸と緑の境界線が、だいぶ揺れているので、これは出来れば細筆で綺麗な線に直したいところです。
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↑内側も塗る。

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↑ヴィネットに仕上げたもの。

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(余録)重曹の青変

この小情景で、ガンブルーで黒染めしたチェーン周辺の重曹が青みがかる現象を経験しました。
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↑タミヤエナメルの白を筆塗りして安直に修復。
by tokyomonogatari | 2011-09-16 20:25 | ☆フィギュア模型の基本 | Comments(0)
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