カテゴリ:◎小道具( 28 )

小道具記事索引

(1)メガネとゴーグル Glasses & Goggles

1/35 メガネ概論
http://tokyostory.exblog.jp/5198714/

Tamiya社1/35クリアー成形ゴーグル集成
http://tokyostory.exblog.jp/14850760/

エポキシ樹脂による不透明ゴーグルのクリアー化
http://tokyostory.exblog.jp/18535202/

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(2)本の模型 Miniature Books & Magazines

第二次大戦期雑誌ミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/11750050/

漫画単行本ミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/10808199/

TAMIYA NEWSミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/15651219/

岩波文庫ミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/10441393/

『写真週報』と『アサヒグラフ』と『太陽』のサイズとディテール
http://tokyostory.exblog.jp/14502821/

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(3)酒瓶とペットボトル Wine Bottles & PET Bottles

Tamiya 35210-G 「ワインボトルとランタン」概論
http://tokyostory.exblog.jp/17198876/

Tamiya 35150-C [ピバーのビール瓶とライトレンズ]
http://tokyostory.exblog.jp/23942209/

Academy 1389-G ["Academic Glass"]
http://tokyostory.exblog.jp/15002170/

Tamiya 35269-G & Tamiya 35274-G [ペットボトル]
http://tokyostory.exblog.jp/12426857/

Tamiya 35274-G [チャレンジャー2のペットボトルと現用イギリス軍ゴーグル]
http://tokyostory.exblog.jp/11623063/

Tamiya 1/35ボトルラベル集成
http://tokyostory.exblog.jp/11691833/

1/35 Tamicoke & Tamiweiser
http://tokyostory.exblog.jp/13904843/

1/35 牛乳缶と袋
http://tokyostory.exblog.jp/13918903/

1/35 バケツと洗面器
http://tokyostory.exblog.jp/13924992/

1/35 マグカップ
http://tokyostory.exblog.jp/16078353/

1/35 缶詰
http://tokyostory.exblog.jp/1029782/

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(4)煙草 Cigarrets

1/35 タバコミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/13227312/

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(5)たべものミニチュア Miniature Foods

樹脂粘土を用いた1/35ミニチュアパンの作成
http://tokyostory.exblog.jp/23326545/

1/35 酒のつまミニチュア
http://tokyostory.exblog.jp/13912459/

1/35 リンゴ
http://tokyostory.exblog.jp/13680617/

ADV 35605 [Food & Beverage Set]
http://tokyostory.exblog.jp/12012245/

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(6)カメラ Miniature Cameras

1/35 ライカⅢ型とピクニー
http://tokyostory.exblog.jp/4763812/

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(7)傘 Miniature Umbrellas

金属線を用いた1/35傘の製作概説
http://tokyostory.exblog.jp/10175277/

ヒートプレス法による傘の製作
http://tokyostory.exblog.jp/3288430/

Bronco AB-3521 [ブロンコの雨傘]
http://tokyostory.exblog.jp/15564087/

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(8)工具 Tools

1/35 工具箱・ツールキット・バーナー・油さし
http://tokyostory.exblog.jp/14034476/

1/35 オイル缶、金とこ、ジャッキ、金槌
http://tokyostory.exblog.jp/13948342/


1/35 ハンドドリル
http://tokyostory.exblog.jp/2470449/

1/35 糸ノコ
http://tokyostory.exblog.jp/2471248/

1/35 ヤスリとペンチ
http://tokyostory.exblog.jp/2490031/

1/35 ハンダゴテ
http://tokyostory.exblog.jp/2495461/

1/35 ニッパー
http://tokyostory.exblog.jp/2506086/

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(9)家具 Furniture

1/35 椅子と踏み台
http://tokyostory.exblog.jp/13933918/

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(10)その他小道具

1/35 カゴにワイン、ストーブ、バケツに石炭、新聞と雑誌
http://tokyostory.exblog.jp/13977818/

1/35 地図とブタ
http://tokyostory.exblog.jp/13996673/

1/35 クリスマスブーツ
http://tokyostory.exblog.jp/10799354/

タイガーロープミニチュアの作成
http://tokyostory.exblog.jp/8044891/

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(11)チェーン・金具

極小チェーンの作成技法
http://tokyostory.exblog.jp/8186192/

極小リングの作成技法
http://tokyostory.exblog.jp/8487665/

0.75mm Dリングの作成
http://tokyostory.exblog.jp/8547997/
by tokyomonogatari | 2012-03-25 23:42 | ◎小道具 | Comments(0)

1/35 メガネ概論(書き途中)

1/35 Glasses Studies

1/35メガネは過去、The Show Modelling社やAcu Stion社やPassion Models社やFine Molds社などからエッチングパーツの一部ないし全部として供給され、
Dragon 6020Tristar 35006ではインジェクションキットに付属する形でひとつ或いはふたつのエッチングメガネが与えられた。
金属素材以外では、紙創り社のレーザーカット紙製メガネの事例が存在する。

しかし、供給史を振り返ることはさして重要ではなく、小さすぎるか大きすぎるか細すぎるか太すぎるか、
の傾向がある他のものに比べて、Tristar 35006こそが最高傑作であって、
サイズ的にも汎用性が高く、太さ的にも適度、素材の厚み、硬さも適度である。

平野義高氏の造形的フレイヴァーをインジェクション=マルチプルな身体に刻むこと、に模型史上最も成功、
インジェクションフィギュア史において最も高みに到達したゼロ年代平野氏原型時代のTristar社のフィギュアに、
この至高のエッチングが名門Aber社から供給されているとなれば、Tristar 35006は必携以外の何物でもなく、最低限3個は購入しておくべきキットであること確実。

本稿では模型慕情の過去記事を集成、Tristar 35006-Glassesの実際の工作、活用例をまとめるとともに、
至高のメガネ、Tristar 35006-Glassesを敢えて用いないオルタナティヴなメガネ表現として、銅線を用いてメガネを自作する事例についても触れる。

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Chap.1
Tristar 35006-Glasses



(1-1)Tristar 35006-Glassesとは何か

インジェクションミリタリーフィギュア史におけるゼロ年代最大の衝撃は、香港Tristar社の登場であった。
平野義高氏が原型を製作したフィギュアをインジェクション=マルチプルな身体に刻んだメーカーとしては、
Tamiya社、Fine Molds社、Hasegawa社、Dragon社、Tristar社があるが、
ゼロ年代のTristar社以上に、平野氏の造形的フレイヴァーを補足しつつインジェクションフィギュア化することに成功した事例は存在しない。

Tristar社の珠玉の平野氏原型フィギュアの中にあっても、その平野氏フレイヴァーが極めて強く発散されているのがTristar 35006である。
苦みのある表情の顔や、口をかわいらしく開けた―より唇を突き出した表情は「平野氏的キス顔」と称揚される愛らしさである―表情や、
細身のブーツや、平たい胸板感が、平野氏の造形以外の何物でもないことを雄弁に語っている傑作のTristar 35006には、
メガネをかけた副官が存在し、いかにも副官らしい真面目なM36軍服の着こなしと立ち方でまとめられている。

彼に与えられたのが、Tristar 35006-glassesであり、銘記によればAber社によって製造されたものである。

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(1-2)フレームの形状加工

Tristar 35006-Glassesのフレームの形状*を円から楕円に変更する過程。

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↑ピンセットでギリギリ潰して楕円にする。
これでは左右対称の精度が出ないので、今回は爪楊枝を楕円に削ったものを治具に左右の形状を整えてみた。
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↑治具で修正した楕円フレーム。

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(註)
*なお、ドイツ軍が支給した軍用メガネ Dienst-Brille のフレーム形状は、円が少し楕円に近づいた形状であり、レンズ直径は3.7cmである。
菊月俊之 『ドイツ軍ユニフォーム&個人装備マニュアル』(グリーンアロー出版 2002) P.65参照。
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(1-3)レンズ表現


(1-3-a)木工用ボンド・マクハリ法(非推奨)

木工用ボンドを適量レンズの内側に盛り、乾燥硬化させる方法。
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↑やや白濁。

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↑角度を付けると、よりレンズの濁りが露わになる感あり。





(1-3-b)マニキュア・マクハリ法(推奨)

マニキュアのトップコートを適量フレームの内側に盛り、揮発硬化させる方法を、マニキュア・マクハリ法とここでは呼称する。

(1-3-b-1)丸フレームへのマクハリ

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↑プライマーサーフェイサーを薄く吹いた上に、タミヤアクリルのジャーマングレイをエアブラシで薄く吹く。
フラットブラックだと強すぎる。「黒」はジャーマングレイで十分。
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↑塗料乾燥の後、マニキュアのトップコートを爪楊枝先端に適量盛り、裏面=顔に近接する側のフレームに膜を張る。
マニキュアはエナメル系だから、フレーム塗装のアクリル塗料が侵されまいと踏んでも、
実際やってみると若干侵食される感があるので、裏面から張る方が良い。
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↑光の反射っぷり。
「マニキュアで膜を張る」というのは、奥様方のコサージュ作りで度々用いられる技法。
透明度が高く、ツヤがあってある程度丈夫な膜が得られるので、1/35メガネの膜表現にも中々ベター。





(1-3-b-2)楕円フレームへのマクハリ
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↑Tristar 35006 付属エッチング丸メガネを、ピンセット先で緩く潰して楕円にしたもの。
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↑プライマーサーフェイサーを吹く。
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↑タミヤアクリルのジャーマングレイをふわりとエアブラシで吹き付け、
木材片にレンズ部を外側に出してマスキングテープで緩く固定し、マニキュアトップコートで膜を張る。
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↑(悪い例) 
気泡を巻き込んでしまう事があるものの、粘度が高いと起こりやすいと見え、除光液添加で抑えられる。
気泡が出てしまったら、キッチリこのまま硬化させてからパリっと剥がす。
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↑(良い例) 
気泡を巻き込まず、後ろのマスキングテープの毛羽立ちも像があまり歪まずに見える適度な厚み。
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↑メガネ使用例。
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今回使用したマニキュアトップコート。
ドゥ・ベスト社の「ラパンセ トップコート11ml」 105円

成分として、
酢酸エチル、酢酸ブチル、イソプロパノール、(酢酸/酪酸)セルロース、安息香酸スクロース、
(フタル酸/トリメリト酸/グリコールズ)コポリマー、カンフル
が挙げられている。


(1-3-b-3)デカールを丸く打ち抜く方法(参考)

デカールでレンズを再現する際の参考。
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↑デカール余白部にビーディングツール22号(最大)を押し付ける。
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↑デカールを水に浸す。
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↑デカールの本体をずらして、押し付け丸部分を残す。
これで9割方残る。
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↑抜かれた方はこんな感じ。
ビーディングツールの押し付けが強すぎると、抜ける丸の外周がひっぱられて変形する。

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Chap.2
1/35メガネの自作



(2-1)フチ無し丸メガネの製作

1/35サイズで、坪内逍遥博士のフチ無し丸メガネを表現する。
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↑レンズ部は透明プラスチック板の1.5mm円ポンチによる打ち抜き。
フレーム部は伸ばしランナーを黒く塗ったもので表現。
フレームとレンズの接合は、寸法を計測して行うよりも、長めに切り出して現物合わせの方がベター。
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(2-2)丸メガネのフレーム製作とレンズ表現

(2-2-1)0.23mm径銅線による丸メガネ製作事例

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↑ヘッドを塗る。

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↑塗り終わり。

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↑メガネのフレームを作る。まず、丸い部分は1.0mm真鍮線に0.23mm銅線を巻きつけて。

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↑巻いたものを芯から抜いて、内側からデザインナイフでカットして、内径1.0mmのリングを得る。

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↑リングの形を整えて、鼻当てブリッジを瞬間接着。

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↑鼻に瞬間接着。耳にかかるツルは黒色の伸ばしランナーを接着。

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↑金属プライマー筆塗りのあと、フレームに着色。

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↑マニキュアのトップコートを爪楊枝で盛って、レンズを表現。

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(2-2-2)0.12mm径銅線による丸メガネ製作事例

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↑缶サフを吹く。タミヤの仕上げ用ライトグレイ。
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↑ミディアムブルーで瞳を入れて、フラットブラウンを希釈して暗部に流す。
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↑フラットフレッシュ+フラットホワイトで肌の下地を塗る。

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↑フラットフレッシュ+フラットホワイト+フラットレッドで赤みを入れて、
明部にはフラットホワイト+フラットフレッシュを塗る。
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↑ベレー帽を塗る。フラットブラック+ダークグレー+フラットベース。
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↑丸メガネを作る。0.12mm銅線の「巻き線カット法」で内径1.0mmのリングを得る。

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↑同じく銅線でメガネフレーム状にする。
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↑プライマーを塗布。タミヤペイントマーカーのクロームシルバーで銀縁メガネにする。
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↑マニキュアのトップコートで膜を張ってレンズを入れる。

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(余録)プラ材を用いた1/48メガネの製作

プラ棒スライス・ビーディングツール打ち抜き法で得る小リングと伸ばしランナーで1/48メガネを作ってみたもの。

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↑リングは0.75㎜プラ棒スライスの4番ビーディングツール打ち抜き。
ツルは伸ばしランナー。

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(参考)

銅像におけるメガネの一体化表現

小野梓先生胸像 (小野梓記念講堂)
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(FuMa氏の研究(2011.12.23)での拙稿参照指示に対する追記)

1/35メガネレンズ表現としての紫外線硬化透明樹脂の活用の研究(FuMa氏,2011.12.23)
で、同スケールのメガネ事情については拙稿を参照せよとあり、
ここでちょっと1/35メガネ表現小史の私観をほんの少し述べさせていただいて、拙稿の内容不足を補いたいと思うのです。

メガネ表現について書かれた初期の事例で、おそらくは最も有名なテクストは、
タミヤジュニアニュース特集号の「ちょっとだけヨの改造」の、
エナメル線の(重なりながらの)"一筆書き"によるフレームに、タミヤセメントでレンズの膜を張る方法であろうと思います。

金属線の(重なりながらの)"一筆書き"によるフレームの製作は、ゼロ年代に製作された情景の傑作中の傑作、
アメリカ軍情景作品史を編むならば掲載必須の、ながしま氏の"Little Jazz"でも用いられていて、
現在でもその技法は輝きを失っていません。

レンズ表現について、私が人から直接口頭で聞いた技法として初めてのものは、エポキシ接着剤で膜を張るというものなのですが、
私はどうしたものかそれを用いずに、金属線でフレームを作って内側に膜を張ってコサージュを製作する方法を参考に、
マニキュアを用いたのでした。

ゼロ年代にレンズ表現の研究を最も押し進めたのはコタツガ氏です。
コタツガ氏には2008.2.3記事で、拙稿に少し触れていただいておりますが、
同時期の記事で先行研究についても示されており、その後のレンズ表現の攻究も含めまして、現在最重要の必読テクストだと思います。

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by tokyomonogatari | 2012-03-25 20:07 | ◎小道具 | Comments(0)

第二次大戦期雑誌ミニチュアの作成

Making Miniature Magazines

現状最も容易に、かつリアルに自作出来るミニチュアは、「印刷物の縮小もの」である。
実物のタテ・ヨコ・厚みの情報と、表紙・裏表紙、場合によっては背表紙・中身の画像データがありさえすれば良い。

LIFE誌とYANK誌は約358mm×265mmであり、
LIFE誌はGoogle Booksのアーカイヴで全号全記事が閲覧可能である。

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↑1/35 LIFE誌。画像データからの縮小。

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↑1/35 YANK誌。雑誌実物からの縮小。

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第二次大戦期の読書について、以下のwebページ、論文、文献は必読。

・第二次大戦期のアメリカ軍、イギリス軍、ドイツ軍の読書を横断的に語った文献
ポール・ファッセル「第16章 ペーパーバックで名作を――戦時の読書」 『誰にも書けなかった戦争の現実』 P.353-386
(草思社、1997)

Paul Fussell, "Wartime, Understanding And Behavior In The Second World War" (Oxford University Press, 1989)
を翻訳したものが、草思社(1997)であるが、原著の写真が和訳本では一切掲載されていないため、原著との併読を推奨。

・第二次大戦期アメリカにおける「軍隊版」の概説
wikipedia: "Armed Services Edition"

・「軍隊版」の表紙が幾つか掲載されたカラー図版を含む日本語の書籍として、
・名作ぞろいの軍隊文庫」 『一億人の昭和史 日本占領 2 動き出した占領政策』(毎日新聞社、1980) P.16-17

・渡辺洋一先生の論文
「アメリカ「軍隊版」ペーパーバックと1940年代のアメリカ国民の読書嗜好」『文化論集第19号』(早稲田商学同攻会、2001.11)
(http://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/6056/1/19_P1-34.pdf)

・渡辺洋一先生の翻訳による文献
・ピート スフリューデルス 『ペーパーバック大全 USA 1939‐1959』(晶文社、1992)

・第二次大戦期に撮影、公開された総天然色映画の中で、逐次刊行物=雑誌を読むアメリカ兵(を演ずるアメリカ人)が記録されているもので、
なおかつ現在パブリックドメイン映画DVDとして、安価に手に入れる事が可能なタイトルとしては、
「錨を上げて」Anchors Aweigh(1945)がある。
ジーン・ケリーがホセ・イトゥルビの事務所で読んでいるのは、月刊誌Esquireである。

・その他、アメリカ軍兵士が読んでいた出版物については、
Henri-Paul Enjames, "Army Service Forces Catalog, Government Issue Collector's Guide Vol.1"(Histoire & Collections, 2012)
P.236-241 "17-ARMY PUBLICATIONS" を参照。
例えば、当時の写真で良く見受けられるイタリア語、フランス語、ドイツ語の会話手帳はP.236に掲載されている。
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(1)1/35 LIFE誌の作成

戦時中のアメリカのグラフ雑誌で、現状最もミニチュア化する環境に恵まれているのは、"LIFE"である。
創刊号から全ての記事をグーグルブックスのアーカイヴで閲覧することが出来、サムネイル画像を利用して、好きな号の好きな記事を開いた状態で作ることが可能である。

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↑1943年7月19日号の表紙と裏表紙を写真用紙に出力。

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↑アナログな作業をする。まず切る。

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↑並べて貼る。

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↑紙に余白が出来たので、1943年11月1日号の表紙-裏表紙も貼る。

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↑セブンイレブンのカラーコピー機で1/35に縮小。

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↑ミニチュア実習の思い出の写真より。
1/35サイズに縮小されたLIFE誌ミニチュアがダーッと並んだ紙を切るモケログT君。

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↑LIFEは結構重厚な雑誌なので、1/35の場合、裏表の表紙と併せて普通紙6枚分の厚みで製本する。
紙の色は、パステル粉またはタミヤウェザリングマスターで表現する。
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↑1/35 LIFEをTamiya 35320-3に持たせたもの。

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↑1/35 LIFEの裏表紙広告にLUCKY STRIKEを合わせて持たせたSS戦車兵。

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↑経済原論テキストと、鈴木先生、岩波文庫「白鯨」は1/12。
LIFEは1/35。







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(2)1/48 LIFE誌の作成

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↑セブンイレブンのカラーコピー機で1/48に縮小。

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↑"製本"する。表紙-裏表紙を背で折って、紙を一枚はさんでのりづけする。

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↑余分を切る。

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↑フチを褐色がける。パステルを粉にしたものを筆で刷り込む。
タミヤウェザリングマスターでも同様の表現が出来る。

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↑1/48 LIFE使用例。Tamiya 61107に持たせる。





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(3)1/35 YANK誌の作成

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↑実物をセブンイレブンのカラーコピー機で25%までに縮小。
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↑切り貼りしてつなげる。

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↑スキャンして割り付け印刷で適度なサイズに縮小。
家庭用プリンターでの出力には写真用紙を用いる。

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↑セブンイレブンのカラーコピー機で1/35サイズに縮小。

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↑ノリづけ製本する。

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↑パステル粉、またはタミヤウェザリングマスター、Aセットのサンドを側面に擦りつけて、褐色がからせる。

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Tamiya 35230-A&Rに持たせる。

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(4)雑誌実物のディテール

"LIFE" (1942.11.30) 356mm×268mm
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↑表紙。
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↑裏表紙。
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↑ホッチキス止め製本。止め位置は表紙側に寄っている。
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↑側面。経年劣化。
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↑地側のホッチキス止め位置。
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↑天側のホッチキス止め位置。
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"LIFE" (1944.5.22) 355mm×268mm

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↑表紙。
この号は、「ニューギニアで拾われてアメリカ女性に贈られた日本兵の頭骨」の記事が掲載されていて、
時に戦時下アメリカの日本兵イメージを語るときに引用される*。
模型的には、D-Day+のアメリカ兵が持っていてもおかしくない小道具として有用であろう。

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(註)
*橋川文三 『黄禍物語』 岩波現代文庫、2000, P.242~243
(橋川文三『黄禍物語』 筑摩書房、1976, P.202~203)では、「信濃毎日新聞」昭和19年8月4日記事、
「米に『首狩時代』再現/独外務省 髑髏写真を披露」が引用されていて、
外国新聞記者団会見で、その記事が紹介されてアメリカ批判のネタに使われたらしいことがわかるのだが、
しかし、1944年5月22日号の記事を8月4日に取り上げるとは、やや遅くはないだろうか。

なお、これら戦時中のLIFEと同時代の、日本のグラフ雑誌の比較研究としては、
井上祐子先生の『戦時グラフ雑誌の宣伝戦 十五年戦争下の「日本」イメージ』 青弓社,2009
は必読。
個人的には、『ジャワ・バルー』の誌面が多く掲載されているのにグッと来ました。
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↑裏表紙。

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↑厚みはこの程度。

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↑ホッチキスは少し錆びている。

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↑ホッチキス止めの位置には個体差があるらしい。
Nov. 30, 1942とのホッチキス位置比較。

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↑天側のホッチキス位置。
止める位置には個体差があるが、地が地に寄れば天も天に寄って、バランスを取って製本されているらしいことが見て取れる。


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"LIFE" (1944.10.9) 358mm×265mm

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"YANK" (1944.9.8) 358mm×266mm
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↑表紙。
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↑裏表紙。この雑誌を初めて実見して、驚いたのは、同誌の定期購読以外に商品広告が全くない点。
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↑ホッチキス止めの位置は側面ではなく、端のほう。
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↑上下の二点止め。
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↑ホッチキスは真ん中のページまで貫かれて製本されている。
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↑"LIFE"(1944.5.22)との比較。YANK誌は縦方向に少しだけ長い。
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↑横はLIFE誌の方がほんの少し長い。
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↑厚みはLIFE誌の方がだいぶ厚い。
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↑ホッチキスはYANK誌の方が少し長い。


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(5)市販されている1/35第二次大戦期雑誌ミニチュア

市販されている1/35第二次大戦期雑誌ミニチュアキットのうち、印刷の精度が一番高いのはplus Model社のものだと思います。

(1)plus Model社の"Signal"誌

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↑plus model 165 "German Newspapers & Magazines WWⅡ 1/35

このキットは、Tamiya 49726として、イベント限定商品としてもリリースされています。

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↑過日製作したLIFEミニチュアとの比較。
plus modelのものは綺麗に印刷されていて、拡大してもシャープでグッド。

しかし、早稲田大学図書館蔵の英語版"Signal"誌*を調べた限りでは、plus Model社の同誌は表紙と裏表紙の組み合わせが実物と異なっているように思われます。
"Signal"誌の裏表紙に「女性と虫」のイラスト("So that's spring, is it?")が描かれている号は、1941年3月第2号=1941年のNo.6であり、
表紙は「雪中にも関わらずエクササイズする女性たち」(KdF physical exercises in the snow as well)の写真であって、
plus model社の同誌表紙には該当する写真がありません。


(2)Dioart社の"Signal"誌

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↑DIOART #149 "GERMAN WWⅡ MAGAZINE "SIGNAL". 1941"
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↑plus modelに比べてDIOARTは印刷が荒く、サイズも大きめ。裏表紙に至っては赤一色のみ。
Dioart社の"Signal"誌は、商品としてはやや粗すぎる印象。家庭用のインクジェットプリンターでこれよりも良い物を作れるレベルだとお見受けいたします。


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(註)
*早稲田大学図書館雑誌バックナンバー書庫"Signal"英語版所蔵状況

"Sigal"誌は、ドイツ語のみならず各国語版が刊行されていた。
早稲田大学中央図書館の雑誌バックナンバー書庫には英語版のSignai誌が21冊収められており、
1940年の号と1941年の号で2巻に分けて製本されている。
しかし、1941年4月第1号=1941.No.7が、1940年の号と製本時に誤認されたようで、
同号は1巻目=1940年のNo.7として収められている点に注意が必要である。

 1940 No.5
No.6
No.8 (1940.7.25)
No.9 (1940.8.10)
No.10(1940.8.25)
No.11(1940.8.25)
No.12(1940.9 2nd)
No.13(1940.10.1st)
No.14(1940.10.2nd)
No.15(1940.11.1st)
No.16(1940.11.2nd)
No.17(1940.12)

1941 No.1(1941.1.1st)
No.2(1941.1.2nd)
No.3(1941.2.1st)
No.4(1941.2.2nd)
No.5(1941.3.1st)
No.6(1941.3.2nd)
No.7(1941.4.1st)→1巻目のNo.7として製本されている。1940年7月号と誤認されて製本されている点に注意。
No.9(1941.5.1st)
No.10(1941.5.2nd)

なお、Signal誌を読むシーンが登場する映画としては、
「ブラックブック」 Zwartboek(2006)がある。
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by tokyomonogatari | 2012-03-14 21:50 | ◎小道具 | Comments(0)

漫画単行本ミニチュアの作成

1/35 『魔法少女まどか☆マギカ』 3巻(芳文社、2011) ミニチュアの作成

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↑セブンイレブンのカラーコピー機で実物カバーを25%に縮小、カットして紙片の上にレイアウトする。

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↑家庭用スキャナーに取り込んで得たデータを、L判半光沢紙に9分割で割り付けコピーして出力。
これで約1/14スケールになる。

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↑42%の縮小をかけて、おおよそ1/33.3にする。
1/35よりも若干大きめにするのは、ミリタリーフィギュアは厳密な1/35よりも大きめに造形されている場合が多く、それに合わせるためである。

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↑普通紙四枚分を挟んで、糊づけ製本をする。

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↑開いた形で持たさせる。

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↑M113A2の砲塔に収まりつつ、マンガを持つ形にまとめる予定。

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↑今回は開いた形で製作したために、内側も2ページ分縮小して製本した。

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内側に普通紙四枚分ではやや薄い印象を受けたので、六枚分に変更して製作。

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↑今回は帯を巻いた形で表現。
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↑白紙二枚+内側印刷分一枚を左右向かい合わせで表紙カバーに貼り、背が極力丸くならないように製本。

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by tokyomonogatari | 2012-03-13 12:10 | ◎小道具 | Comments(0)

ヒートプレス法による傘の製作

Bronco Models AB-3521の傘を型として、プラバンのヒートプレス法で傘の形状を出す過程。

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↑Bronco Models AB-3521の傘の裏に油粘土を詰める。

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↑Mr.型取りブロックを構築。


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↑シリコンゴムを流し込む。

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↑シリコンゴムが硬化したら型取りブロックを解体してひっくり返す。

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↑原型を取り出してシリコンゴム型のバリをはさみで整える。

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↑レジンキャスト流し込み。

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↑中心部から硬化が始まる。

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↑硬化終わり。

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↑脱型。

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↑傘型をスティックのりの容器の先端に両面テープに貼る。

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↑100円ショップのフォトフレームをふたつ購入して木枠部分のみを活用する。
 木枠と木枠の間にプラスチック板をクリップで挟む。
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↑電熱器で熱し、適度なたるみがプラスチック板の中央部に生じたあたりでギュッとヒートプレス。
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↑フチを切る。
by tokyomonogatari | 2012-02-20 12:08 | ◎小道具 | Comments(0)

樹脂粘土を用いた1/35ミニチュアパンの作成

おゆまる簡易複製法を用いながら、樹脂粘土でパンのミニチュアを作る。
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Tamiya 35247-Yからパンをチョイスする。
Tamiya 35247-Yのバケット。
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Tamiya 35247-Yのブールその1。
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Tamiya 35247-Yのブールその2。

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↑おゆまるを湯で温めて押しつけて型取り。

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↑パン生地をつくる。樹脂粘土にタミヤ・デコレーションカラーのオレンジシロップとミルクティーを練り込む。

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↑パン生地をおゆまる型に適量押し込む。

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↑残りの生地でいろいろなパンを作る。

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↑タミヤ「焼き色の達人」で着色。
by tokyomonogatari | 2012-02-12 20:04 | ◎小道具 | Comments(0)

エポキシ樹脂による不透明ゴーグルのクリアー化

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↑油粘土に埋める。
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↑シリコンゴムを片面に流す。
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↑型枠解体。型取り半分終了。
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↑もう半分の型を取る。
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↑型オープン。
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↑エポキシ樹脂を流す、というよりも、粘度が高いので爪楊枝で型に置いてゆく。
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↑余分を押し出す。
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↑2-3日待って型を開く。

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↑左が気泡が露見したもの。右が割とうまくいったもの。
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↑レンズに気泡が露見したもの群。
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↑割とうまくいったもの群。

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※エポキシ接着剤による複製の失敗

流し込み用のエポキシ樹脂でなく、エポキシ接着剤で複製を試みたところ、気泡多数で大失敗しました。

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↑型に置くところまではそこまで気泡が見えなかったものの、数日待ってから脱型したところ、そのひどさに驚嘆しました。
by tokyomonogatari | 2012-02-07 02:32 | ◎小道具 | Comments(0)

Tamiya社1/35クリアー成形ゴーグル集成

透明パーツとして供給されたタミヤMMフィギュアのゴーグル総覧。

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↑Tamiya 35210-G-1 イギリス軍ゴーグルその1

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↑Tamiya 35210-G-2 イギリス軍ゴーグルその2

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↑Tamiya 35271-E ドイツ連邦軍ゴーグル

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↑Tamiya 35274-G 現用イギリス軍ゴーグル

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↑Tamiya 35275-D 陸上自衛隊ゴーグル

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↑Tamiya 35279-G 現用フランス軍ゴーグル

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↑Tamiya 35309-G ソヴィエト軍ゴーグル
by tokyomonogatari | 2012-01-28 01:05 | ◎小道具 | Comments(0)

Tamiya 35210-G 「ワインボトルとランタン」概論

Italeri社のダッジが再販されるという報に思い出されるのは日本図書館史におけるブックモービル=移動図書館の黎明期の事例、千葉県立図書館の「ひかり号」のこと。
「ひかり号」はダッジウェポンキャリヤーの荷台を書架に改造したものなのであるが、
当時の記事には「ダッジウエンボンカリヤ」と書かれていたりもして、興味深いのである。
そのあたりの資料を確認しておかねばと、『図書館雑誌』のバックナンバーを読みに早稲田大学図書館へ行った帰りに、
東西線九段下で下車し、神保町のO書店に並ぶ洋雑誌を眺め、ううむ、ノーマン・ロックウェルが表紙を描いた"Saturday Evening Post"は、
一冊一万円超えているけれどもやはり欲しいななどと思いつつ、ヴェトナム戦争期の"LIFE"が特価500円で出ているのを購入したり、B堂の軍事洋書を眺めたり、
著作『宮沢賢治 存在の祭りの中へ』(岩波現代文庫、2001)を今丁度読んでおります見田宗介先生の著作集の広告が気になったりし、
C模型店にかつて並んでいたACADEMY社製のゼネラルセット*をそろそろ模型史史料の為に購入しようと思って行ってみるとその姿既になく、
RPM社のロレーヌ38Lを購入したりして再び九段下の駅に戻り、ふと見るとホームの壁に、
山田洋次脚本、演出版の「東京物語」の広告があり、そういえば今日、12月12日は、小津安二郎の誕生日にして命日であるということに気づいたのであった。

小津映画では小道具として酒瓶が多用されていることは周知の事であろう。
本記事ではTamiya 35210-Gについて、過去記事の写真を編集し、まとめて語る事にする。

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(註)
*ACADEMY社製のゼネラルセットは、Tamiya社のものに"良く似ている"のであるが、成型色が金ラメである。
そのうちに購入し、本ブログで示そうと思っていたのであるが、既に売れた模様。
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(1)35210-Gとは何か

Tamiya社MM史上最高傑作の小道具は何かと問われれば、無論35210-Gである、と即答したい。

Tamiya 35210-G、「模型慕情模型目録規則」にならった記述法をすれば、
Tamiya 35210=35221=35232-Gとなり、
模型店における注文書の記述法では、パーツコード10003524(8桁表記法)、0003524(7桁表記法)となる、
このパーツの価格は一枚、税込み336円である。

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このパーツの素晴らしさは、無論クリアー成型のワインボトルが大量に手に入ることに尽きるのであるが、
インジェクションプラスチック史上初であったであろうクリアー成型のランタンの存在もまた大きい。

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↑しかしながら、稀にワインボトル或いはランタンに気泡が入っているものがかつて見受けられたのも事実である。
しかし、ここ数年間は気泡が入ったものを見かけなくなった感がある。
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↑気泡の入っていないランタン。

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↑酒瓶がクリアー成型された事例は、35210-G(1996.10)に先行して、35150-C(1991.4)が存在する。
写真右の二瓶が35150-Cである。これはビール瓶であり、この瓶に与えられたデカールを見ればファジィながら"Lite"の銘柄が確認出来る。

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(2)瓶の中身の表現
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↑「瓶底を水平に置いた状態での中身」の表現は容易である。
底からドリルで開口し、流し込み接着剤少量で開口時の荒れを抑えれば良い。

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↑しかし、倒れた瓶の中身表現としては不十分である。これは今後の課題としたい。

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↑底から開口して中身を表現し、瓶の色を塗ったもの。

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↑中に入った液体が透明でないものを表現したい場合、塗料を流し込めば良いのであるが、これは表面張力で上手く入らずに、失敗しやすいので要注意である。

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(3)基本的な製作法詳述

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↑パーティングラインをデザインナイフで削る。
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↑コルク栓を抜いた状態を表現したい場合、コルク部分を切って、マチ針の先端で開口する。
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↑パーティングラインを削る際に生じる荒れは、少量の流し込み接着剤を塗ってならす。
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↑瓶の色を塗る。
タミヤエナメルのクリアー系各色で淡く着色した。
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↑ランタンを塗る。
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↑コルク栓部分を塗る。ここで悩ましいのは、クリアー成型されているためにコルク栓が"キチンとはまっていない"ものになってしまうことである。
これはドリルで開口して実際に"栓"をそこに挿し込む形にすれば解決可能であろうけれども、未だに試みてはいない。今後の課題である。

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↑ランタンを少しだけディテールアップする。細い銅線でリングを作る。

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↑銅線をスプリング状に巻いたものを、内側からデザインナイフで切ればリングは容易に得られる。それをランタンの頭に接着して塗装。

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↑Tamiya 35210-decal、パーツコード11403161(8桁表記法)、1403161(7桁表記法)、一枚210円に含まれる、
ワインボトルのラベルを貼る。
小さいRに貼るには、綿棒で押しつけるようにすれば良い。

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↑作業おわり。


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Tamiya 35210-Gのワインボトルを、Tamiya 35210-Fのかごに入れる

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↑木箱に時折見受けられるような、こちらには木目あるけれど接するそちらの面にはないよ、というカタチでなく、
全面、内側にも底にも編み込みモールドが入っているものだから、愛らしく嬉しいパーツです。
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↑今回はサーフェイサーを吹いたりせず、そのまま茶色下塗り。
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↑上塗りしてボトルを入れる。
ボトルはクリアーオレンジ、クリアーイエロー、クリアーブルーを筆塗り。
by tokyomonogatari | 2011-12-12 22:43 | ◎小道具 | Comments(0)

Tamiya 35150-C [ピバーのビール瓶とライトレンズ]

1/35クリアープラスチック成形のびんミニチュア史において、
Tamiya 35210-Gのワインボトルという最高傑作の陰に隠れて、
いまひとつその存在感を示し得ていない存在が、Tamiya 35150-Cなのですけれども、
MM史上初めて、兵器の部分以外のアイテムが、クリアー成形された事例であることは、教養として押さえておかなければなりません。

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↑ランタンと大小ワインボトル6本がTamiya 35210-G、右のビールびん2本がTamiya 35150-C。
by tokyomonogatari | 2011-11-19 00:24 | ◎小道具 | Comments(0)