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ツヤを抑える

タミヤエナメルは、XFでも、筆塗り、特に溶剤で希釈して塗ると鈍くツヤが出てしまう感があり、
ミリタリーフィギュアの服の布地彩色には、瓶生ではどうもイマイチだと小生は思うのでありますが、
かといって、ハンブロールエナメルを用いるまでもなく、
フラットベースを混合して塗れば十分に抑えられると思う。

タミヤエナメルの「鈍いツヤを抑える」過程を、さてどうやって写真に収めるか、というのもまた、
少々難題なのですが、極力同じ角度からツヤの変化を捉えて記録。

(1)ベレー帽のツヤを抑える

(a)ツヤの出たベレー帽
ツヤを抑える_c0000507_210291.jpg
↑ルーマニア軍戦車兵のベレー帽は黒色でありますが、
ミリタリーフィギュアにガチに黒=フラットブラックを塗ると、「あまりにも黒すぎる」ように感ぜられるので、
ジャーマングレー+ダークグレー+フラットベースで、「黒っぽい灰色」に補正する。
この写真の時点では、まだツヤがベレー帽に見られる。
フラットベースを混ぜ込んでも、溶剤で希釈して「揮発させて定着させる」的な塗り方をすると、このような鈍いつやが出る感がある。
フラットベースなしで塗るよりは、よっぽどよい状態なものの、布地の表現として許されべからざる程度のツヤであり、これを下地とした上で、上塗りしてツヤを消す。

(b)ツヤを抑えたベレー帽
ツヤを抑える_c0000507_211182.jpg
↑もう一度、ベレー帽にジャーマングレー+ダークグレー+フラットベースを、
今度は溶剤の添加を控え気味にツヤが見られる部分に重ねて塗る。
前写真に見られる、ベレー帽のツヤが抑えられる。

ドイツ兵のヘルメットは、鈍いツヤが出るのをそのまま活かして、
タミヤエナメルXF色をフラットベース無添加で塗布。
部分部分でフラットベース添加/無添加でツヤを出したり出さなかったりして塗り分ける。

※ラッカー系のつや消しクリアーを、エナメルで塗った上に筆塗りで重ねると、
小生の経験上では、どうも下地を侵してしまう事があって、
ならばつや消しクリアーをスプレーするというのもアリなのですが、
マスキングしてやらないと、革製品部やヘルメット部など、ちょっとツヤが欲しい部分のツヤも一様に消えてしまい、吹いたところの色調も微妙に変わるので今ひとつ。

筆塗りする時点で、随意にツヤを抑えたいところは抑えられて、
かつ、つや消しクリアー筆塗り上重ねではなく、
ハンブロールでもなく、タミヤエナメルを使うとなると、
フラットベースのオンオフ切り替えでツヤのありなしを塗り分ける方法がグッドだという事に落ち着きました。

ツヤを抑える_c0000507_2225284.jpg
↑服の布地はフラットベース添加、
ブーツや靴、弾薬ポーチといった革製品、ヘルメットなど金属地のものは無添加。
肌色も無添加。


(2)余録
特に黒は、鈍いつやが「底光りする」ので、ドイツ軍戦車兵の黒服などを、
タミヤエナメルで塗る際には、フラットベースを混合した塗料を上塗りしたいところです。
過日行ったドイツ戦車服の塗装過程に、もっと極端なフラットベースによるツヤの消えぶりが記録されていたので追捕。
(a)戦車兵黒服、フラットベース添加上塗り以前
ツヤを抑える_c0000507_2185372.jpg

↑タミヤエナメル ジャーマングレイ+ダークグレイをそのまま塗布。
ツヤが激しく出ている。

(b)上塗り後
ツヤを抑える_c0000507_2191422.jpg

↑ジャーマングレイ+ダークグレイ+フラットベースを上塗り。
ツヤが抑えられている。
by tokyomonogatari | 2007-04-26 21:01 | Romania
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